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財産分与・慰謝料の支払い方法

支払い方法は話し合いで決める

財産分与や慰謝料の金額が決まったら、引き続き、それらの支払い方法について決めなければなりません。受け取る側としては一括で支払ってもらいたいところですが、高額な場合は支払う側の負担も大きくなりますので、その場合には分割にするのもやむを得ないでしょう。

支払いを受ける側としては、分割払いにする場合は、後々支払いが滞ったりするおそれがありますので、できるだけ期間を短く、回数を少なく設定するよう心がけて交渉しましょう。また、初回支払金額をできるだけ高く設定します。

離婚後の元妻等への生活の援助(扶養的財産分与)や養育費等定期的に支払う性質のものについては、一括や分割払いとは目的が異なりますので、支払う月日、金額、期間、方法等を具体的に決めます。

取り決めは必ず文書に!

協議離婚の場合は、取り決め内容は必ず文書に残すようにします。さらには、特に分割払いになった場合等は、公正証書にしておきます。そうすれば、万が一支払いが滞った場合でも、裁判等を経ずに即座に強制執行手続きを取ることができます。

公正証書の作成は、原則として、夫婦それぞれが実印と印鑑証明書を持って、一緒に公証役場に出向かなければならないので、そこまでは面倒だ等という理由で相手が公正証書の作成に同意しなかったり、かえって話がこじれることもあります。

相手がどうしても公正証書の作成に同意しない場合は、最低限「念書」「離婚協議書」等といった形で文書に残しておきましょう。念書や離婚協議書ではいざというときに強制執行手続きは取れないにしても、調停や裁判となった場合には有力な証拠となり得ます。

■ 財産給付の内訳はきちんと記入する

わが国では、離婚においては協議離婚が圧倒的に多いのですが、一般の人の中には、慰謝料も財産分与も明確には区別せず、離婚に伴う金銭関係としてまとめて金いくら・・・と決めてしまう場合があります。もしくは、慰謝料という言葉が気に入らないから、慰謝料とするなら支払わない、などという人もいます。

そこで、内訳をはっきりと区別せず、単純に、離婚に際していくら支払う、とだけ約束して終了したとすると、法律的には、財産分与と慰謝料は別々、が原則ですので、内訳を記載していなかったことが原因で、後になって、「あれは財産分与の話で慰謝料はまだ済んでいない」「いや、一切解決済みだ」等と、もめごとがぶり返す可能性があります。

また、慰謝料は後から請求しようと思っていたところに、内訳を区別しないままいくらかの金額を受け取って、同時に、「今後一切、名目の如何を問わず、財産上の請求はしない」等の内容の文書を取り交わした場合は、その後の請求は一切できなくなるか、少なくとも非常に困難となります。

後で別途の請求は一切しないというのであれば、上記のような文言を記載した文書を取り交わした方が良いのですが、後で別途請求するつもりであれば、この文言を入れることは避けなければなりません。


いろいろな支払いの方法

  • 金銭での一括払い
  • 金銭での分割払い
  • 現物払い ・・・・・ 不動産(土地、建物)や自動車、家具、有価証券等の動産による現物

離婚後に財産分与や慰謝料としてまとまったお金を受け取ると、気持ちが大きくなってつい無駄遣いをしてしまうこともあるかもしれません。しかし、離婚後は一人の収入で生活していかなければなりません。気を引き締めて倹約を心がけ、無計画な出費は控えるようにしていかなければなりません。

分割にする場合は、初回支払金額をできるだけ高く設定するようにしましょう。分割回数については、支払額によってさまざまですが、一般的には2回~3回払いが多いようですが、額が高額になれば分割払いも長期化する傾向にあります。

家庭裁判所で成立した調停・審判離婚のうち、財産分与・慰謝料の支払いがあるものでは、200万円以下であれば一括払いと分割払いが半々くらいで、それ以上だと分割払いの方が多くなるようです。

名義変更手続きはすみやかに

不動産や自動車、電話等は取り決めの際に名義を確認し、名義変更に必要な書類はすべて受け取っておきます。場合によっては、離婚届への署名・押印と引換えに受け取っておく等の慎重さも必要です。そして、実際に財産を受け取ったら、すみやかに手続きをすませます。

  • 不動産については、離婚時に権利証、印鑑証明書、実印を押した委任状等を受け取り、離婚後は早めに手続きする。
  • 自動車の場合は、車検証、印鑑証明書、実印を押した委任状や譲渡証明書等を受け取り、離婚後15日以内に手続きする。
  • 株式等の有価証券の場合は、できるだけ現金化して受け取る方が望ましいが、譲渡されたときにはすみやかに名義を変更し、株式市場を見据えながら頃合いを見計らって適切なタイミングで処分する。

離婚前の勝手な財産処分を防ぐ

「審判前の保全処分」の申し立て

離婚の話し合いの最中に、相手が勝手に財産を処分してしまうということも考えられます。特に、相手の単独名義の財産は、名義を変更したり売却したり、預貯金や保険を解約する等ということも考えられます。財産分与や慰謝料の請求時には、もうすでに手元に財産が残っていないなどという状況に陥ってしまうということも全くないとは言えません。

このような場合には、家庭裁判所に財産分与や慰謝料を請求する審判を申し立てた上で、あわせて、財産の処分の禁止を求める「審判前の保全処分」(家事事件手続法105条)を申し立てます。申し立ての際には、財産を守る必要性や緊急性を証明する必要があります。

「審判前」という名称ではありますが、家事審判で判断されるべき事件について調停申し立てがなされた場合は、審判事件は係属していなくても、この保全処分が認められます(家事事件手続法157条)。

「審判前の保全処分」が認められると、審判を待たずして、家庭裁判所より財産の仮差押え、仮処分、財産の管理者の選任等が命じられます。これには強制執行力がありますので、預貯金の差し押さえが認められれば、口座が凍結されて勝手に預金を引き出すことができなくなりますし、不動産の処分禁止の仮処分が認められると、勝手に売却できなくなるというわけです。

このような場合以外にも、別居中の生活費(婚姻費用)や養育費をすぐに支払ってもらいたい等の場合にも、審判前の保全処分を申し立てることができます。なお、審判前の保全処分には、担保として保証金の供託が必要です。

調停前の処分

離婚調停中に相手方が勝手に財産を処分することを防止するための措置として、「調停前の処分」という制度があります(家事事件手続法266条)。「調停前」というのは、調停を申し立てる前ということではなく、調停が開始されてから成立する前という意味になります。

こちらの方法でも、財産の仮差押えや処分禁止等の仮処分を命じてもらうことはできますが、これには強制執行力がなく、正当な理由もなく相手がこれに従わない場合でも10万円以下の過料に処せられるのみなので、実効性に乏しく利用が非常に少ないのが実情のようです。

民事保全

財産の勝手な処分を防ぐために、一般の債権回収と同様、地方裁判所に「民事保全」の申し立てをする方法もありますが、条件が厳しく、保証金も必要なので、申し立てができるかどうかの判断や手続き等については弁護士等に相談した方が良いでしょう。

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